富嶽三十六景『相州梅沢左』
葛飾北斎

価格帯: ¥900 – ¥1,480

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説明

相州梅沢左

《相州梅沢左(そうしゅう うめざわのひだり)》説明(修正版)

《相州梅沢左》は、葛飾北斎《富嶽三十六景》の中でも、吉祥性の高いモチーフが印象的な一枚です。画面左手前には地上に立つ鶴の姿が描かれ、右上には富士山へ向かうかのように数羽の鶴が空を舞っています。視線は自然と、地上から空へ、そして富士山へと導かれ、広がりと上昇感のある構図が生まれています。

鶴は古くから長寿や繁栄の象徴とされ、富士山と組み合わさることで、きわめて縁起の良い意味合いを持つ風景となっています。人の姿をあえて描かず、自然と瑞鳥だけで構成されている点も特徴で、静かで澄んだ時間が感じられます。

エピソードとして、この作品は《富嶽三十六景》の中でも祝祭性が高く、新春や節目に好まれてきました。北斎は鶴の配置によって視線の流れを巧みに作り、見る者に「これから先へ向かう」感覚を与えています。年の始まりや、願いを込めて飾るのにふさわしい一枚です。

また、『富嶽三十六景』の中でも、とりわけ色彩が美しく、幻想的な一枚として知られるのが「相州梅沢庄(そうしゅううめざわのしょう)」です。

現在の神奈川県二宮町付近を描いたものとされていますが、実際の風景を写実的に描いたというよりは、北斎の理想とする「美の世界」を構築したような作品です。

作品の魅力と特徴

  • 「ベロ藍」のグラデーション この作品の最大の見どころは、空と富士山を彩る深い青色(ベロ藍)です。明け方の澄んだ空気を感じさせる青の階調は、シリーズの中でも屈指の美しさを誇ります。

  • 「鶴」による吉祥の雰囲気 画面には、優雅に舞う鶴と、水辺で羽を休める鶴が描かれています。古来より長寿やめでたさの象徴とされる鶴を配することで、富士山という神聖な存在をよりいっそう引き立て、画面全体に気品と静寂を与えています。

  • ピンク色の朝焼け 深い青色の中に、富士山の山肌や空の境界に差し込まれた淡いピンク色(薄紅)が、夜明けのわずかな瞬間の光を完璧に表現しています。青とピンクの対比が、どこか現実離れした桃源郷のような雰囲気を醸し出しています。

富嶽三十六景について

葛飾北斎の《富嶽三十六景》は、江戸時代の浮世絵師・北斎が70歳を過ぎてから手がけた連作版画です。題名は「三十六景」ですが、評判の高まりによって10図が追加され、全部で46枚から成っています。中心となるのは富士山ですが、どの絵も単なる山の風景ではありません。波に翻弄される船や、畑で働く人々、街道を行き交う旅人など、当時の人々の暮らしが生き生きと描かれ、その背景に富士山が静かにそびえています。見る場所や季節、天候によってまったく違う表情を見せる富士の姿は、日本人の自然観や美意識を強く感じさせます。中でも《神奈川沖浪裏》は世界的にも有名で、北斎の大胆な構図と卓越した表現力を象徴する一枚です。

※本解説は、作品を味わうための一つの見方として構成したものです。 本作が、それぞれの鑑賞者にとって、新たな解釈や発見へと開かれる契機となれば幸いです。
※画面で見ている色と、実際にプリントした色は、どうしても少し違って見えることがあります。これは、モニターの表示方法やプリント用紙・インクの違いによるものです。その点をご理解のうえ、お楽しみいただければ幸いです。
※最高品質の状態でお届けするため、また著作権保護のため、データには独自の管理コードを付与しております。

作者紹介

葛飾北斎(かつしか ほくさい)

Hokusai Katushika 

生年:1760年、没年:1849年。専門分野:江戸時代後期の浮世絵師

葛飾北斎(1760–1849)は、江戸時代を代表する浮世絵師です。江戸・本所(現在の東京都墨田区)に生まれ、生涯にわたって絵を描き続けました。風景画、人物画、花鳥画、挿絵など幅広い分野で活躍し、常に新しい表現に挑戦したことで知られています。90年近い生涯の中で、日本美術の可能性を大きく広げた絵師です。

■おもな業績

代表作は《富嶽三十六景》で、富士山をさまざまな場所や季節、視点から描いた連作として世界的に高く評価されています。中でも《神奈川沖浪裏》は、今なお日本美術を象徴する作品です。また、絵手本である『北斎漫画』は、国内外の画家に大きな影響を与えました。これらの作品は、後にヨーロッパの印象派画家たちにも刺激を与えたといわれています。

■その他

北斎は生涯で30回以上も号(名前)を変えたことで有名です。70歳を過ぎてから「ようやく鳥や魚の形が分かってきた」と語ったとされ、晩年になっても向上心を失いませんでした。また生活は決して裕福ではなく、引っ越しを繰り返した破天荒な人物像も伝えられています。その情熱と探究心こそが、時代を超えて愛される作品を生み出した原動力でした。

第2回リリース予定(3月頃)
『春の情景/江戸紀行』より

東海道品川御殿山ノ不二

北斎を季節で巡る|富嶽三十六景 連続リリース企画

本商品は、葛飾北斎《富嶽三十六景》をテーマ別・季節別に編集した連続リリース企画です。
各回ごとに完結したセットとして楽しめる一方、通年で揃えることで、北斎の視点と世界観をより深く味わえる構成となっています。

■ 第1回リリース(今回分|先行公開)
  • セット A:富嶽三十六景【入門・王道】「三役」傑作選(3枚組)
  • セット B:迎春:年の始まりを連想させる「清め・兆し・超える・始動」セット(4枚組)

本セットは、シリーズ開始を記念し、期間・数量限定の特別価格でご提供します。


■ 今後のリリース予定

  • 第2回(3〜4月):春の情景/江戸紀行
  • 第3回(5〜6月):水の景色と清涼感
  • 第4回(7〜8月):夏の活気とユーモア
  • 第5回(9〜10月):秋風と情緒、裏富士の世界

※各セットは数量・期間限定での公開を予定しています。

追加情報

サイズ 該当なし
サイズ

A4, A3

著作権情報

出典:Wikimedia Commons(Public Domain)
原図:葛飾北斎「相州梅沢左」(1830年頃)

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●経年劣化で黄変していた色調を修正しました
●ゴミ、版ずれを修正しました

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