※本解説は、作品を味わうための一つの見方として構成したものです。 本作が、それぞれの鑑賞者にとって、新たな解釈や発見へと開かれる契機となれば幸いです。
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作者紹介
Mary Cassatt(メアリー・カサット)
Mary Stevenson Cassattguin
生年:1844年、没年:1926年。アメリカの画家・版画家。
「母子の絆」を誰よりも温かく、そしてリアルに描き出した画家メアリー・カサット。アメリカ生まれでありながら、フランス印象派の主要メンバーとして活躍し、当時の女性画家たちの道を切り開いた先駆者です。
自立を貫いた「印象派の貴婦人」
カサットは、アメリカの裕福な家庭に生まれましたが、画家の夢を追って海を渡り、人生の大半をパリで過ごしました。巨匠ドガに才能を認められ、女性として数少ない印象派メンバーの一人となります。彼女が描くのは、身近な女性たちの日常や子供たちの愛らしい姿。飾らない「ありのままの幸せ」を、光あふれる色彩で捉え続けました。
主な業績:世界で愛される「母子像」の第一人者
カサットの最も偉大な功績は、伝統的な「聖母子」のような型式ではなく、現代に通じる「母親と子供の親密なひととき」を確立したことです。
- 深い愛情の表現: 子どもを抱きしめる腕の力強さや、見つめ合う瞳の輝きなど、言葉を超えた親子の絆をキャンバスに刻みました。
- 浮世絵との融合: 日本の浮世絵に強い影響を受け、大胆な構図や美しい輪郭線を取り入れることで、現代的で洗練されたスタイルを作り上げました。
その他特筆すべきこと:時代を動かした情熱
女性の自立を願って: 「女性は自立すべき」という強い信念を持ち、生涯を通じて女性の社会進出を支持しました。彼女の描く女性たちが、どこか凛として知的な輝きを放っているのは、その信念の表れでもあります。
アメリカへの橋渡し役: 彼女は単なる画家ではなく、アメリカのコレクターたちに印象派の素晴らしさを説き、モネやドガの作品を本国に紹介した功労者でもあります。現在アメリカの美術館に多くの印象派の名作があるのは、彼女の情熱のおかげと言われています。

