皆様、こんにちは。

顔部分の修復が一段落し、今回からはプロジェクトの大きな見所でもある「ターバン」および「衣装」の修復へと一歩駒を進めました。まずは、最も象徴的な「額の上部分」の修復ビフォーアフターをご覧ください。

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修正前と修正後の比較画像です

── かつて「青いターバンの少女」と呼ばれた傑作

この作品は現在『真珠の耳飾りの少女』として広く知られていますが、かつては『青いターバンの少女』とも呼ばれていました。それほどまでに、この鮮やかな青いターバンは作品全体を決定づける象徴的な存在です。

少女の柔らかな肌や真珠の輝きに目が行きがちですが、その圧倒的な存在感を支えているのは、額の上を包み込む深く美しい「青」に他なりません。

この青には、鉱物のラピスラズリを原料とした、当時金よりも高価だったとされる伝説の顔料「天然ウルトラマリン(通称:フェルメール・ブルー)」が使われています。画家たちの憧れであり、贅沢の極みでもあったこの青を、フェルメールは惜しみなく用いて少女の神秘的な魅力を描き出しました。

── 修復して初めて分かった「青」が果たす役割

400年近い時を経て、画面全体には細かなひび割れや経年による色の乱れが生じていました。これらを一画ずつ丁寧に修復し、フェルメールが本来意図した色彩を少しずつ蘇らせていきます。

デジタル上でひび割れを取り除き、本来の滑らかなウルトラマリンのグラデーションが戻ってきたとき、私は思わず息を呑みました。

「この圧倒的な青があるからこそ、少女の肌がこれほどまでに透明感を持って引き立つのか……!」

ただ綺麗な青を塗ったのではなく、隣り合う肌の美しさを極限まで高めるために計算し尽くされた青。修復作業を通して、巨匠の緻密な色彩設計に改めて驚かされる毎日です。

── 少女の印象を決定づける青の復活へ

最も重要な「お顔」の修復が完了し、ここからはこの象徴的なターバンや衣装の全体を仕上げていきます。

ひび割れの奥に眠っていた「フェルメール・ブルー」が、これから現代にどのように完全復活を遂げるのか。ぜひ、画像を拡大して見比べながら、今後の進捗もワクワクして見守っていただけると嬉しいです!

どうぞよろしくお願いいたします。


こちらは修正中の動画です。主にスタンプツールでの作業になります。
まったく見どころのない退屈な動画になってしまってすみません。

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※本解説は、作品を味わうための一つの見方として構成したものです。 見る方それぞれの経験や感性によって、異なる春の表情が立ち上がることを、ぜひ楽しんでいただければ幸いです。
※画面で見ている色と、実際にプリントした色は、どうしても少し違って見えることがあります。これは、モニターの表示方法やプリント用紙・インクの違いによるものです。その点をご理解のうえ、お楽しみいただければ幸いです。

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