今回は、少女の耳飾り周辺を修復しました。
ところで皆さん。
『真珠の耳飾りの少女』と言えば、あの大きく輝く耳飾りですが……
実は、
「あれ、本当に真珠なの?」
という話があるのをご存じでしょうか。
近年の研究では、天然真珠にしては大きすぎることや、金具が描かれていないことなどから、
「ガラス製では?」
「磨かれた金属かもしれない」
という説もあるそうです。
さらに、2018年にマウリッツハイス美術館が行った調査でも、耳飾りの材質を特定することはできなかったとされています。
つまり、
『真珠の耳飾りの少女』なのに、真珠じゃないかもしれない。
もしそうなら、フェルメール本人も
「いや、そんな名前付けた覚えないんだけど……」
と困っているかもしれません。

もちろん、本当のところは今も分かっていません。
でも、材質が何であれ、400年近くもの間、世界中の人がその小さな輝きに心を奪われてきたことは間違いありません。
修復作業で拡大して見ていると、
「真珠かどうか」よりも、
「どうしてこんなに美しく見えるのだろう」
ということばかり考えてしまいます。
フェルメールの光の魔法は、まだまだ解けそうにありません。
※本解説は、作品を味わうための一つの見方として構成したものです。 見る方それぞれの経験や感性によって、異なる春の表情が立ち上がることを、ぜひ楽しんでいただければ幸いです。
※画面で見ている色と、実際にプリントした色は、どうしても少し違って見えることがあります。これは、モニターの表示方法やプリント用紙・インクの違いによるものです。その点をご理解のうえ、お楽しみいただければ幸いです。
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